前回はジャンク品のMacを自分で直して1万円でMacを手にいれる企画の概要について紹介しました。
前回の記事はこちら
今回は私のケースを例に具体的に手に入れたジャンク品のMacが使えるようになるまでを紹介します。
できるだけ汎用性のある内容で紹介していきたいと思いますので、興味のある方は是非ごらんください。
目次
届いたiMac mid2007をチェックする
中古ですので普通のダンボールに入ってやってきました。
取り出しました。
現行のiMacはワイド画面(横長)ですが、古いMacですので正方形に近い画面になっています。
結構傷はありますが、画面には傷がないのでとりあえずokです。
全体的にはまぁ価格相応です。もちろん傷がない方がいいですが、家から持ち出すものでもありませんので気にしません。
古いものとはいえ、初めてのiMacですのでテンションがぶち上がり28歳にもなって小躍りを披露しました。(←自分に。)
MacにOSを入れる
続いて、このMacにはOS(オペレーティングシステム)が入っていませんのでインストールしなければいけません。
その前にOSついてサクッと紹介しておきます。
パソコンはそもそもハードウェアとソフトウェアという2つのものが必要です。
人間に例えるとハードウェアは体全体で、ソフトウェアは知識や考え方と思ってもらえればOKです。
つまり、OSが入っていないMacは体はあるけど動いていない死体です。これがジャンクの理由の一つなのですが、人間とは違いパソコンは生き返らせることができます。
ハードウェア(体)は色々な部品でできていますが、パソコンにとって重要なのは
- CPU
- メモリ
- HDD
の3つです。
この3つが作用してパソコンが動いているわけなんですが、OSはHDDの中に入っています。
つまり、OSがないMacはHDDの中にOSを入れるだけで修理完了となるわけです。
このMacにはOSをインストールするためのディスクが付属していませんので、自分でインストール用のディスクを作成してインストールします。
インストールの作り方は【Mac】OS X El Capitan(エルキャピタン)インストールディスクの作り方この方のブログを参考にさせていただきました!ありがとうございます。
サクッとOSをインストールが進んでいきました。
やっぱりHDDの不調があった
このiMacのジャンク理由のもう一つはHDD不調でした。
HDDとは、パソコンのデータを保存するための大きな装置でハードディスクドライブのことです。
ひと昔前のパソコンはハードディスクドライブという記憶装置が使われていました。
こんなもんです。
この小さなCDプレイヤーのようなものがパソコンの中に入っているのですが、私のMacが安かった理由はこれが壊れかけているからというもの。
実際にOSのインストールの段階でエラーが何度か出てきたので、やはり交換しなければいけません。
とはいえ、なんとかインストールは完了しMacが起動しました。
どん!この時点では本体代以外お金はかかっていません。w
HDDをSSDに交換
というわけで不調のHDDを交換しなければいけません。ただそのままHDDに交換するのならSSDにした方が良いだろうということでSSDにすることにしました。
ここでHDDとSSDの違いについて簡単に紹介します。
HDDとは先ほども紹介しましたがちっさなCDプレイヤーのようなものです。CDを回転させながらデータを記憶するため温度が高くなりやすく、落とす、ぶつけるといった物理的な衝撃に弱く壊れやすいです。
数年前まではパソコンの記憶装置といえば HDDでしたが、現在では技術の進歩によってもっと良い記憶装置が開発されました。
それがSSDです。SSDとはソリッドステートドライブの略でHDDとは違い物理的な動作をしません。そのため、温度が上がりにくく、物理的な衝撃にも強くなります。
さらに、読み書きの速度がSSDの方が圧倒的に早いため、HDDを搭載するパソコンよりもSSD搭載のパソコンの方が処理速度が速く性能が高くなります。
従って、どうせHDDを交換するならSSDに交換した方が総じて良いということです。
で購入したSSDがこれです。
iMacを分解して内臓されているHDDをSSDに交換するわけです。
SSDに交換する準備
HDDをSSDに交換するためには少し準備が必要です。
その準備とは
- SSDをMacが認識できるようにフォーマットをかける
- SSDの中にMacOSをインストールしておく
という作業です。
手順の大枠としては、
- SATAケーブルを使ってSSDをフォーマットする
- App StoreからYosemiteをダウンロードしてSSDに入れる
というものになります。
SATAケーブルとはSSDをMacにつなぐためのケーブルです。
私はすでに持っていたのでそれを使いましたが、自作HDDようのケースなどがAmazonで700円くらいで売っていますのでそれを購入すれば問題ありません。
横についている緑のものがSATAです。
ごちゃごちゃしてみにくいですが、こいつをMacに接続します。
そして、Macへの接続ができたら、 SSDをフォーマットしてYosemiteをインストールしていきます。
この辺りのことはAppleの公式HPでも解説されていますのでわからない方は→Mac に接続された外付けドライブに OS X をインストールする方法この辺りを参考にしてください。
30分で完了します。
これで、このSSDの中にMacOS Yosemiteが入りました。
iMacを分解してHDDを交換する!
それではiMacを分解してHDDをSSDに交換していきます。
まずはディスプレイを保護しているガラスを外します。
意外ですが、ガラスは磁石でくっついているだけなので、テープなどを貼って引っ張ると簡単に外れます。
ガラスが外れました。
続いてネジを外していきます。
赤い丸を囲っているところにネジがあり、ディスプレイをぐるっと囲むように8つくらいついています。
ネジを外すためにはトルクスドライバーという特殊なドライバーが必要です。
私は東急ハンズで買いましたが、Amazonでも同じ値段で買えます。
ぐるっとネジが外せたら、モニター下部のメモリの蓋を外します。
これがメモリです。
メモリは本来外さなくてもいいですが、iMac中の埃も綺麗にしたかったのではずしました。
全てネジが外れて、メモリの蓋が取れたら、アルミでできたボディを剥がします。この時、モニター上部にカメラ繋がるケーブルがあるので断線してしまわないように気をつけます。
続いて液晶ディスプレイを外します。
このようにディスプレイのりょう脇にネジがついています。
こちらも先ほどと同じトルクスドライバーで外せます。
全てのネジが外れたらディスプレイを持ち上げます。
ただし、ディスプレイとMac本体は丸い円のあたりにケーブルがあり繋がっていますので断線しないように注意しましょう。
今回は全部外さずに上部のケーブルだけ外して作業します。
こんな感じで、二本のケーブルが繋がっていますので、どっちがどっちかわかるようにケーブルを外します。
はい空きました。
とりあえず、下のケーブルは繋がったままなのでドライバーで止めています。※液晶はデリケートなので倒れたり、一部だけに負荷がかからないように注意が必要です。
これが目的のHDDです。上に乗っかっているスポンジは温度センサーです。テープで貼っているだけなので丁寧に外します。解説しなくても、おそらくわかるとおもいますが、特にネジなどで止まっているわけではないので気をつけて外します。
この時ケーブルが二本ついているのではずします。
これが交換するHDDとSSDです。
全然、大きさも重さも違います。技術の進歩に感動します。w
先ほどと逆の手順でSSDを装着します。
忘れずセンサーもガムテープで貼り付けておきました。
しかし、サイズが違うので当然スカスカです。本来は別売りでステーを購入してもいいのですが、めんどくさいのでスポンジ付きの両面テープを貼り付けます。
両面テープには厚み出して設置してます。
あとは逆の手順で組み立てるだけです。
ただ、ちゃんと起動するか確認が必要ですので、とりあえず仮組で起動します。
取り付けたSSDは無事に認識しています。
SSDを使って起動を試みます。
無事に立ち上がりました。簡単です。
あとは元どおりに組み立てれば完了です!
たった1万円で仕事でも使えるレベルのiMacが手に入りました。
やっぽー!
作業してみた感想
実際に作業をしてみた感想としては、本気でプラモデル組み立てるのと変わりません。w
OSのインストールに関しても理論を理解していれば、誰でもできる作業です。
ぶっちゃけ簡単です!
今回はだいぶスムーズに行きましたがそれでも3時間程度はかかってしまっていますので、時間には余裕を持ってチャレンジする方がいいとおもいます。
実際1週間ほど使用してみましたが、何も不具合がなく、便利に使えています。
また、分解の手順などはパソコンの年式によって多少違いますが、大枠はどの世代のMacでも一緒です。
Macはアルミボディを採用しているので、10年前のMacでも古臭さは一切感じません。
それでは一万円Mac企画終了です。
お正月休みに予定がない方はやってみてくださいー!